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元氣工房のルーツ

今から十数年前、仕事や人間関係にすこし疲れていた私は、大村市三浦半島の海岸線をドライブしていた。

夕暮れの大村湾の上空に、赤やオレンジに染まっていく空の色が海に映えて、つい車を止めて、その絶景に観入っていた。

もっと高い所から、その大村湾の瞬間を目撃したい!という衝動に駆られた私は、ふと後ろの山手の方を振り向いた。

すると偶然にも私が居た真後ろに、山手に登る道があったため、何のためらいもなく、その道を登って行った。

大きな一つ目の偶然である。

その山手の中腹あたりに、広く開けた土地があり、今まさに赤やオレンジに染まっていく大村湾の絶景が望める場所があった。

その土地の入り口で景色を眺めていると、偶然にもその土地の地主さんであろう男の方が、その土地の中央あたりに立っておられ、こちらに来なさいと言うように手招きをされた。

私はその地主さんらしき方のもとへと歩んでいった。

これが二つ目の偶然である。

それから立ち話を20分ほどしていたところ、地主さんがこの土地を、訳あって早く売りたいと言い出した。

なんと、たまたま景色を見るためだけに登ってきた私は、こんな癒しの丘になりうる土地を、近い将来、欲しいなと探し求めていたところだったのだ。

これが最後、三つ目の偶然である。

その後は皆さんのご想像どおり、一週間後には購入の為の本契約が出来たのである。

800坪ほどの念願であった土地を、三つの偶然が重なり、手に入れることが出来た私の預金残高は、ほぼ0円という状況であった。

それから一年程、暇を見つけては、自宅から15分ほどで来れるこの土地に来て、大村湾を車の中から眺めるという日々を送っていた。

それからしばらくしたある日、私の愛読本である『男の隠れ家』を見ていると、とある夫婦が、廃材を集めて一年がかりで小さな小屋をつくったというドキュメントを目撃してしまったのだ。

 

この人達に出来て俺に出来ないはずが無い!と、いつもの強気な想いで、なんと翌日から行動を開始したのだった。

まずは建築関係の知り合いに、片っ端から声をかけ、廃材をかき集め始めた。今の時代、材木はお金を出して廃棄しないといけないため、無料で山のように集める事が出来た。

それからまた一年程、仕事の合間に通い続け、コツコツと一人で造った元気工房が完成したのである。正直こんなことはかなり得意なことである。

子供の頃、よく近くの裏山にダンボールや板の切れっぱしなんかをかき集めて、誰にも内緒で秘密基地を造っていた。

絶対に誰にも言わずに秘密にしとこうと思っていたが、だんだん完成に近づいてくると、完成したときのイメージがあまりにも素敵だったので・・まあ自己満足ではありましたがね(苦笑)一人また一人と、当時一緒に遊んだり悪さをしていた友達10人くらいに、誰にも言うなよ! と言いながら、自慢げに話していた。

その後、一人で造っていた秘密基地も、10人の悪ガキそれぞれのアイデアで、自分が当初イメージしていた以上の秘密基地が完成した!完成後、20人、30人と沢山の仲間が集まるようになったのは言うまでも無い!

あれから、50年という月日が流れたが、プライベートリゾート元氣工房は、あの時の悪ガキどもが集まっていた秘密基地と何ら変わらない、ちょっと老けてしまったが、多くの仲間が集う秘密基地なのです。

これからの自分と、偶然にもここを訪れた方のプライベートリゾートを目指して!

元氣工房オーナー  古賀和彦

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